この記事は、以下の方々にぜひ読んでいただきたいものです。
・リーズナブルに大容量のバッテリーシステムが欲しいという方
・巨大なバッテリーシステムが欲しいという方
この記事を読めば、初めての方でも2直2並列の繋げ方が簡単に理解できます!
僕が施工したのは、
LiFePO4 リチウムイオンバッテリー 12V200A(4つ)を2直2並列接続して24V400Aにしました。
上記をベースに考えていきます。
2直2並列はリーズナブル
アマゾンには24V400Aという大容量バッテリーが販売されていません。
24V200Aは販売されているので、それを2つ並列に接続すれば同じ結果になります。その場合、現在の価格で46万円ほどになります。
12V200Aを2直2並列で構築すると、4つで約36万円となります。クーポンを4つ分使用してさらに1万円ほどお得になります。
このように、圧倒的にリーズナブルに大容量バッテリーが手に入ります。
リーズナブルといっても、まだ高いですが。
また、電圧(V)を12Vから24Vに上げることにもメリットがあります。
それについては別の記事に詳しく説明していますので、ぜひ読んでみてください。
それでは実際に解説していきます。
2直2並列の予備知識
直列接続
今回使用するバッテリーは
【リチウムイオンバッテリー 12V 200A】
それぞれを直列接続して24V仕様にします。
直列接続は足し算で電圧(V)が増えます。
並列接続
ここからは並列に接続していきます。
接続方法は簡単で、空いているプラスとプラス、空いているマイナスとマイナスを繋げます。
これにより、【2直2並列 24V400A】の接続が完成します。
プラスの先にもう1つケーブルを追加します。
その先はヒューズを通り、バスバーなどへ接続していきます。
それが2直2並列全体のプラスケーブルになります。
同様に、マイナスもケーブルを追加して、シャントを通りバスバーなどへ接続されます。
この構造を見ると非常に単純に思えますが、実際には接続するまでにいくつかの手順が必要です。
2直2並列の準備
やることは大きく分けて2つあります。
・ケーブルの準備
・全てのバッテリーの電圧を揃える
実際の作業様子を動画で紹介しています。
ケーブルの準備
ケーブルの長さと本数を確認
最初にバッテリーを実際に設置したい場所に配置します。
そして、それぞれの必要なケーブルの長さを計測します。。
・直列に必要なケーブル:2本
・並列に必要なケーブル:2本
・全体のプラス:1本
・全体のマイナス:1本
実際にはその他の電気系統に使用するケーブルもありますが、ここではあくまでサブバッテリー周りだけを考えます。
ケーブルの太さについては記事で詳しく解説していますので、確認しながら進めてください
24V200Aシステムのケーブルは60SQを使用しました。
60SQは普通のハサミではカットできないので専用のカッターを使います。
60SQは217Aまで対応可能です。
実際は一度に200Aが流れることはないので、一段下の38SQ(許容電流162A)でも問題ないかと思いますが、車の中での緊急事態を考えると、安全性を優先して太いケーブルを選びました。
ケーブルに端子を圧着
ケーブルを計測した長さにカットしたら【裸丸型 端子】を取り付けていきます。
最後にあるR60-10という表記の意味は以下になります。
1番目の数字は電線の断面積(mm2)、2番目の数字はネジの直径(mm)を表します。
ニチフ端子工業 裸圧着端子 R形 R60-10の場合
・電線の断面積が60mm,
・ネジ穴のサイズが10mm
ネジ穴とは、バッテリーのプラス・マイナスに接続する箇所を指します。
バッテリーによってネジ穴のサイズが異なるので、自分のバッテリーに適したものを購入してください。
次はケーブルに裸丸型 端子を圧着する作業です。
この作業にはいくつかの専用工具がありますが、僕が使用したのはコストが安く、かつ簡単な方法です。
ハンマーで上部を叩いて、下に挟んだケーブルと裸丸型端子を圧着します。
60SQまで対応しています。
最後に熱収縮チューブ (絶縁チューブ)で繋ぎ目を覆います。
熱収縮チューブはドライヤーやライターなどでは収縮できません。
ヒートガンを使用しましょう。
これでケーブルの準備ができました。
次はバッテリーの電圧(V)を揃える作業です。
電圧を揃える
バッテリーを2直2並列する際には、電圧を揃える必要があります。
揃え方
・満充電に近い状態
・0.1V未満の誤差
リチウムイオンバッテリーの充電器を何個も持っている人はほとんどいないと思います。
1つずつ充電すると、どうしても時間の経過で電圧が下がっていきます。
また、バッテリーによって満充電の電圧が異なるため、結構手間のかかる作業になります。
方法としては、定期的に時間をおいて計測しながら、電圧がさがり過ぎたバッテリーを再充電することです。
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根気よくやっていきましょう。
接続する際の注意点
直流の大きな電気を扱うことは、危険が伴うことを覚えておいてください。
安全な接続のための注意点を以下に挙げておきます。
接続の注意点
・絶縁手袋(ゴム製)をはめて作業する
・接続する際は必ずプラスから
・接続を解除する際は反対にマイナスから
・プラスとマイナスの電極を同時に触らない
・ケチって細いケーブルを使用しない
自分で解決できない問題が発生した場合は、直ちに専門の技術者に相談してください。
まとめ
2直2並列は様々な工具が必要で、やや複雑な面もあるかもしれませんが、最終的にはインバーターの配線やソーラーパネルの配線などでも同じような工具が必要になります。
リーズナブルに同じ目的を果たすことができ、かつ電気の配線の基本も身につくので、ぜひ挑戦してみてください!