「Toyota コースター」を10ヶ月かけてキャンピングカーにした僕が、順を追って解説していきます。
今回の作業内容は、無垢のはめ板を施工する工程です。
作業としては、基礎作り断熱作業記事の続きとなります。
床制作の作業全体像はYoutubeを見てください。
床のDIYを始める為に、どんな道具と材料が必要か見ていきましょう!
- 板材
- 構造用合板(施工方法による)
- 床用の釘、ポンチ or タッカー、フィニッシュネイラ
- 床用ボンド
- 丸鋸
僕たちが使用した板材は「ヒノキ」と「ウォールナット」です。
ヒノキは比較的安価なので、トランクに使用しました。
見える箇所はウォールナットをヘリンボーンにして使用しました。
Contents
①計測する
まず板の幅と実際に貼る床の幅を測って、何本必要か計算します。
僕たちの場合は、150mm幅の板に、床幅が1850mmほど。
計算では12本とプラス50mm板が必要でした。
失敗した時ように少し多めに購入しました。
短くカットする際は、直角に切断する必要があります。
直角にカットする専用の機械があります。
しかしながら値段もかなり高価です。
予算を抑えるために丸鋸だけでもなんとかいけます。
僕らも丸鋸だけで施工しました。
簡易で丸鋸に取り付けて直角に切れる道具もあります。
このKreg 丸ノコガイドは合板を真っ直ぐに切りたい時など、今後のDIYで死ぬほど役立ちます。
この道具が無かったら、完成できていたか……
高い道具がなくても丁寧にやれば、見れるくらいには出来上がります!!
心配せずに作業を進めましょう!
②端から並べていく。
長さをカットして並べていきます。
実際に取り付ける前に、仮で並べてみると分かりやすいです。
真ん中に印をつけ、はめ板を置きます。
左右に何本ずつ置けるか確認します。
こだわりない場合は、端からはめて、最後に残った幅のはめ板をカットして入れ込みましょう。
その際、残った幅が10mmとかになってしまうと施工が難しくなるので注意します。
僕たちは左右対称で施工して、最後の板を25mm幅にカットしてはめ込みました。
メインバッテリーなど床下にアクセスする必要がある場合は、取り外しできるよう工夫します。
③根太にはめ板を固定する
フローリング用の釘を用意します。
はめ板の段差になっている部分にポンチという道具で釘を打ち込んでいきます。
釘を打つ作業がしんどいと言う人もいるけど、車の広さなら全然余裕です。
それでもフィニッシュネイラがあれば、より効率的に作業できます。
タッカー、フィニッシュネイラ、どちらも使えるVOLTAGAの電動タッカーは、その他の施工も含め最後まで活躍してくれました。
はめ板を打ち込む作業は、端からやらないと途中釘が打てない箇所が発生してきます。
実際僕らは知らずに真ん中から初めて、いくつか釘が打てていない板があります。
今のところは問題なく使えているので、そこまで神経質にならなくてもいいかもしれません。
④構造用合板(捨て張り)を引く場合
根太と無垢フローリングの間に構造用合板(捨て張り)を貼る方法もあります。
家の施工だと、100%近い確率で構造用合板が使われています。
家の場合は床を0から作っているので、間に構造用合板がないと耐久性が足りません。
無垢フローリングによくある15mm厚の板だけだと、すぐに曲がって床が抜けてしまうでしょう。
車の施工の場合、すでに車の床があります。
なので間の構造用合板は必須ではないです。
構造用合板のメリット
構造用合板が間にあると、、、
・どこにでも釘が打てる
・ボンドも全体的に濡れる
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
無垢フローリングが固定しやすくなる
構造用合板のデメリット
・床が上がる分、天井が低くなる
・合板の接着剤から放出されるホルムアルデヒドやその他の溶剤により、目がチカチカしたり気持ち悪くなることがある
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
そんな時は『JAS』で認定されている「構造用合板」を使用すれば大丈夫!
「F☆☆☆☆」と表記されていれば、ホルムアルデヒドの放散量が少ないので安心です。
☆の数が少ないとそれだけホルムアルデヒドの放散量が多くなってしまう。
屋内で使用するなら「F☆☆☆☆」のマークの確認は忘れずに‼︎
それでも無垢の木材と比べたら、やはり違います。
僕たちは前側だけ12mmの「F☆☆☆☆」構造用合板を入れました。
僕たちは電気の配線を地面に通しましたが、壁を通しても良いかと思います。
右側の配線は車のメインバッテリーへと繋がっています。
バッテリー切れでエンジンがつかない時など、簡単にアクセスできないと困ります。
ここだけは取り外し可能にするため、板を乗せるだけにしてあります。
施工の注意点
・構造用合板にはN釘とCN釘を使う!
通常「N50」という釘を使用することを前提に、耐力計算をしているそうです。
(そんなことは言っても、僕たちは普通のタッカーで固定しました。)
・構造用合板は2ミリ以上釘がめり込んではいけない!
揺れで早々に合板が割れてしまう場合もあります。
・正しい釘ピッチで打つ。
150㎜間隔が良いとされています。
・合板と合板に間に隙間を作る
構造用合板も多少ですが伸び縮みします。その分、あらかじめ隙間を作っておく必要があります。
健康への影響に不安のある構造用合板を用いずに、無垢材だけで床を作る方法もあります。
https://atelier-nook.com/blog/2017/05/2.html
昔の民家では集成材や合板なんてなかったので、本来、それらを使わずに建てることもできるのです。
と書かれていました。 たしかに…..
⑤ヘリンボーン
実際この作業は全ての家具が完成した最後に施工しました。
家具の下にヘリンボーンが来るのはもったいないし、手間!!
家具の骨組みは、根太に固定した方が安定力が増す.!!
ヘリンボーンは特に長さに決まりはありませんが、家の床だと400mm以上が通常です。
しかし、車の中はスペースが狭いので、もっと小さく350mmほどで施工しました。
材料を作る
まずは長いフローリング材を350mmサイズに直角に切っていきます。
しかもこの直角はかなり大事なんです。
ヘリンボーンの場合少しでも斜めになると、それが隙間になってしまうので、丸鋸で慎重にカットしました。
素材が完成したら、とりあえずこんな感じかと並べて練習しました。
今までヘリンボーンは、濃い色の板と薄い色の板を1枚ずつ分けて並べていってると思っていました。
でも違いました!
この色の差は、板の向きによって光の反射が変わるからでした。
上記の写真も何も考えずに並べた結果です。
ヘリンボーンの施工
次に、車に移動します。
床の中心線を決め、構造用合板に直線を書いていきます。
その中心から45°の線を描きます。
ここでも怖かったので、1度並べてテストしてみました。
そして本番!
ウォールナットの無垢材の裏にウレタンボンドをつけます。
ボンドはジグザグにつけることでバランスよく固定してくれます。
ウレタンボンドは弾力性があって、床などの動く要素がある接着に効果を発揮してくれます。
(僕たちは間違えて木工用ボンドを使用してしまいました。1年ほど住んで、現状問題ありません。)
こういったボンド類も確実に「F☆☆☆☆」を選びましょう。
慎重に中心線と45°線に合わせて配置します。
通常の床材と同じように、釘かフィニッシュネイラで固定します。
これを交互に、中心線の下まで続けます。
次の列になったら、板のサネ(凸凹の部分)が邪魔で入らない箇所がでてきます。
そこはノミなどでカットしてしまいましょう。
車の場合は床の電線など板が貼れない箇所があります。
その場合は1枚ずつ調整してはめていきます。
細かな作業です。
そしてヘリンボーンの締めになります。
このように、構造用合板と、ヘリンボーンの断面が見えてしまっています。
見栄えが悪いので、同じ板材を使って、ボンドとフィニッシュネイラで打ち込みました。
ヘリンボーンの仕上げ
最後にオイルを塗ります。
オイルは水や汚れを弾いたり、木材の乾燥を防いでくれるので絶対塗りましょう!
僕の推しはosmoオイル!!
osmoは沢山の種類がありますが、僕らはノーマルクリアを購入しました。
水をびっくりするくらいはじいてくれます。
色も綺麗にでて見栄えも最高です。
【DIY】自作キャンピングカー床作りを終えて
何も知らずに床のDIYをしましたが、なんだかんだでなんとかなりました。
大工の知識がなくても、丁寧に愛情を持ってやれば美しくなるものです!
そして、無垢の板材は暮らしていてとても気持ちいです。
裸足で歩いても柔らかく、過ごしやすい。
傷ついても、少しやすってまたオイルをつければ新品のようになります。
とにかく見た目がカッコイイのでぜひキャンピングカーの床には無垢フローリングを!!
もし不明な点あればinstagramで#Bohemian Lifeに連絡くださいー!