この記事ではキャンピングカーを自作する手順を、実際に自分でキャンピングカーを作って旅をしている当サイト管理人のTAKUMAが解説していきます。
「わかりやすさ」にこだわってます
- 完全初心者でも大丈夫なように
- とにかく丁寧に
- 40枚以上の画像
キャンピングカーを自作するのは難しいイメージがあるかもしれませんが、きちんと手順通りにやっていけば誰でも簡単に自作キャンピングカーを作れます!!
僕らもインパクトドライバーさえ握ったことがない「DIYど素人」でした。
この記事では、とにかく「DIYど素人」でも「分かる」を追求してキャンピングカーの作り方を案内していきます。
どこまで改造したいかによって手順が変わりますが、ほとんどの行程が網羅されているので、必要な箇所だけ読んでいってもOkです!
Contents
キャンピングカー制作!!手順の全体図
いきなり作成に入る前に、まずは全体像を把握しておきましょう!
キャンピングカー制作の手順はこんな感じ!
同時進行が必要な箇所も多々ありますがが、おおよそ上記の流れになっています
と思った方もご安心ください。特に最近はYoutubeもあって簡単に情報が手に入ります。
この記事も、一番シンプルかつ最もコスパの良い方法を、わかりやすくお伝えします
それではいってみましょう!!
手順①:車との過ごしかたを想像してみる
まずは自分がどのようにキャンピングカーを使用したいか想像してみましょう。
他にも
とかとか
自作キャンピングカーを手に入れて、楽しんでいる自分を想像する!
より具体的に想像できる方法として
pinterestやinstagramで検索することもオススメです。
海外には想像もできない車が沢山あるので、単純に見ていて面白いです。
#vanlife
#Campervan Conversion
#RV conversion
などで探すと沢山でてきます。
ここで理想の自作キャンピングカーを絵にするなど具体的に想像してみます。
下の絵は僕たちが最初に書いた理想のキャンピングカーです。w
下手でも自分が分かれば大丈夫です!
・コンセントの位置 ・照明の位置 ・タンクと水道の位置 ・バッテリーの位置
より具体的に考えてみましょう!!
この作業を事前にしておくと、実際に作業が始まってからスムーズに進行できます。
あくまでも初期段階なので気楽に描いてみてください。
僕たちも実際この絵から大きく変更して制作しました。
手順②:ベース車を購入する
想像が具体的になってきたら、実際にベース車選びをしてみます。
どのように使いたいか想像できたら、ベース車の車種やサイズは自然と絞られてきます。
「レトロな外車がいいな」とか想像しますよね。
日本車にするか、外車にするかは、大きな分かれ道になるかもしれません。
古い外車になると、故障した場合の維持費を想定しておいた方が良さそうですね。
自作キャンピングカーによく使用される車をピックアップした記事もあるので、ぜひ覗いてみてください。
VANLIFEが楽しくなる車 10選
選んだベース車を購入する方法もたくさんの選択肢があります。
僕は【個人経営の中古車ディーラー】で購入することをオススメします。
ベース車の購入は【個人経営の中古車ディーラー】をおすすめする理由
ディーラーは会社として経営しているので、販売してから知らなかったということはできません。
悪評につながると会社として存続が難しくなるからです。
そういった理由から、販売している車の状況は誰よりも詳しいです。
また、オススメする1番の理由は
「個人経営中古車ディーラーのオーナーは高い確率で車好き」なことです!
自作キャンピングカーを作るという話をしたら、聞き流す人は滅多にいないと思います。
「ここで買うので、ぜひ相談させてください」と言ったら、「嫌だ」という人はいないと思います。w
(いたらごめんなさい)
もちろん車のプロ!!
どうしても分からないことがある時は本当に頼りになります。
そういった意味では話をして、気持ちが合う人から購入することが1番なのかもしれません。
僕もめちゃめちゃ助けてもらいました!!
感謝しかありません!
ディーラーはグーネット、カーセンサーなどの大手サイトに搭載するので、基本的には上記2つのサイトをサーフィンしながら、地元中古車ディーラのwebを調査したり、実際に足を運んで相談します。
個人売買や海外輸入をオススメしない理由は
メルカリ、ジモティー、Yahooオークションなど個人取引は、まれに格安で状態のいい車が出回ります。
しかしながら、ハズレを引いてしまう確率が高いことは事実としてあります。
せっかく改造にお金をかけたのに、車体がダメになっては泣くに泣けません。
車に詳しい方であれば、現車確認した上で個人取引することは問題ないかと思います。
そうでない方はディーラーから購入することをオススメします。
海外からの輸入も方法の一つです。
海外の中古車は価格が安い!
僕も実際検討しました。
しかしながらデメリットが多すぎました
- 現車確認できない
- 船のチャーター費用を考えたら特別安くない
- 輸入する国によってヘッドライトの軸を変更する必要がある
(これもまたお金がかかる) - 手続きが鬼めんどくさい
海外から輸入するのは、上記デメリットをしのぐほど、欲しい車両がある場合に限るなと思いました。
手順③:解体する
無事車を購入しました!!
いよいよ自作キャンピングカー作りが本格的に始まります。
まず最初にやることは解体です。
解体といっても内装を剥がしたり、座席を取り外したり、不要な断熱を取り除く作業。
難しいことはほとんどありません。
解体に必要な道具
- 電動ドライバー
- 内張りはがし
- ソケットレンチセット
これらの道具は解体以外にも、よく使用する道具なので揃えておくことをオススメします。
解体のさい注意する点は、どこまで解体するか。
完成の段階を想像しながら、残す必要がある箇所を決めていく必要があります。
僕たちの場合は、エアコンダクトはそのまま使用したかったので、1度解体してとっておきました。
車内スピーカーは使用しないと決めたので、配線を途中でカットして絶縁テープでまきました。
もともと取り付けてあった座席は、使う想定がなかったので全て処分しました。
車種、やりたい事によって大きく変わってくるかと思います。
そして、解体したゴミの処分も困ってきます。
不要物を処分する方法
分別に出したり、粗大ゴミとして捨てる方法は皆さんご存知かと思います。
僕たちはマイクロバスの9割型を解体したので、膨大な量の不用品がでてしまいました。
焼却炉に個人持ち込みする方法が1番安く、早いことがわかりました。
マイクロバスサイズからでた不要物でも900円ほどでした。
(座席は含まれていません)
参考までに、僕たちが持ち込みした愛知県小牧市のゴミ処理センター
20kgまで440円 超過10kgごとに220円加算
皆さんの家の近くにも同じような施設があるはずなので、ぜひ調べてみてください。
また、鉄やアルミなどの不用品の場合、近くの鉄屑回収センターに持っていくと買い取ってくれます。
キロ単位での買取なので、少なすぎるとお金になりませんが、回収はしてくれます。
より詳しく解体について書いた記事もあります。
手順④:塗装をする
自作キャンピングカー製作の中でも、塗装は見た目が大きく変わるやりがいのある作業です。
プロにお願いすると、エアーコンプレッサーとスプレーガンでムラなく完璧に仕上がります。
「そんなことは分かってるけど自分でやってみたいんだ」という皆さん!
僕たちの経験を踏まえて、誰でもできる方法を順を追って解説していきますね。
塗装の順序はこんな感じです。
01. サビを落とす
サビをそのままに塗装をしてしまうと、後からサビが浮き上がってきてしまいます。
それを防ぐためにヤスリでサビを落とします。
車体のシルバーが見えるまで徹底的に落としました。
そして次は、サビ止め液を塗ります。
サビ止めは水性がオススメです。
油性の場合、次に塗る塗料が弾かれる可能性があります。
僕たちはサビキラーを使用しました。
02. 車体をやする
同じヤスリでもこの作業は全く違います。
車体に小さな傷をつけて塗料が食いつき易くする作業なんです。
僕たちはヤスリ不要のプライマーを使用しましたが、念の為やすりました。
ヤスリは耐水ペーパーを使用し、番手は1000番あたりを使用しました。
03. マスキングをする
塗りたい箇所と塗りたくない箇所を分けていきます。
窓などはもちろん塗りたくないのでマスキングします。
この作業が塗装の全てと言っても過言ではありません!!
1番地味だけど、1番丁寧にやります。
マスキングテープは種類が沢山あります。
安いもの、用途が違うものを買うと剥がしずらく、僕らのように後悔します…
アマゾンでまとめ買いするとお得です。
04. プライマーを塗る
塗料をそのまま車体に塗った場合、雨や衝撃、劣化などですぐにはげてしまいます。
それを防ぐのがプライマー。
凸凹のザラっとした表面になり、塗料がしっかりとのってくれます。
その中でもオススメのプライマーはミッチャクロンになります。
ミッチャクロンは車体をやする工程がいらないほど強力です。
05. 塗料を塗る
いよいよ仕上げです。
塗料の種類は千差万別、選ぶのも大変です。
その中で僕がオススメする2つを紹介します。
・断熱塗料
言葉の通り断熱性のある塗料です。
ガイナ、アドグリーンコートなどが有名です。
これらは日本の宇宙ロケット開発技術を応用して作られた塗料で、ローラーで塗装できます。
・タカラ塗料
車専用塗料専門店で、刷毛やローラーでムラなく全塗装できる素晴らしい塗料です。
自分好みの色をオーダーできたり、サービスも素晴らしかったです。
僕たちは断熱塗料(アドグリーンコート)を塗ってから、タカラ塗料を下半分だけ塗りました。
電気で使えるスプレーガン「ペンキ屋くん」がかなり役に立ってくれ、ムラなく綺麗に塗れました。
より詳しく塗装の手順を載せた記事もぜひ見てください!
手順⑤:車内の基礎をつくる
ここからは内装の行程になってきます。
基礎の作り方は、家の床を作る行程に似ています。
- 制振材MPを貼る
- 根太を入れていく
- 間に断熱材を入れる
- 合板を引く
- はめ板を固定していく
制振材MPを貼る
制振材MPは外部からの音を和らげる効果があるシートです。
雨音や、走行音が明らかに静かになります。
また、断熱効果も少し見込めるので施工することをオススメします。
根太を入れる
床の支えになる木材を根太と言います。
車の場合は天井、サイドの壁も同じように施工します。
言葉の通り根になる部分で、根太にビス留めしてキッチンなどの家具をしっかり固定することができます。
木材を変成シリコンと鉄板ビスで車体に固定します。
根太は30×40の木材を使いました。
極端に細くなければ、天井の高さと相談しながら根太の太さを選んで良いと思います。
断熱材を入れる
根太の高さに合った断熱材を入れていきます。
オススメはネオマフォームとシンサレートです。
次に構造用合板または、はめ板を入れます。
電気配線と水道ホースを壁の内側に通すので、断熱材を入れる段階で導線スペースの確保は必須です。
同時に作業するとわかりやすいです。
基礎作りと断熱材について、より詳しく記事にしました。
手順⑥:ソーラーパネルの取り付け
ソーラーパネルはライフラインである電気を生み出す凄いやつ。
ソーラーパネルなしではVANLIFEの生活がガラッと変わってしまいますね。
ソーラーパネルには主に2種類あります。
まずは皆んながご存知、板状のソーラーパネル
ソーラーパネルといったらこれを思い浮かべますね。
もう1つはペラペラのソーラーパネル。
フレキシブルソーラーとよばれています。
フレキシブルソーラーのメリットは
・車体の湾曲にそって貼り付けることができる
・軽い
・取り付けやすい
デメリットは
・高い
・耐久性が少し劣る
・発電率も少し劣る
車の天井幅、対荷重と相談しながらどちらにするか選択する必要があります。
僕たちはマイクロバスなので、1枚350Wの重さ20kgの板状ソーラーを3枚のせました。
バスは頑丈に作られているので、この重さを乗せても問題なく走っています。
350W×3枚の1050Wあれば、かなり快適に過ごせます。
より詳しい施工記事は後日アップします。
手順⑦:電気配線とサブバッテリーの取り付け
この箇所がDIY初心者にとって1番難しい箇所かもしれません。
しかし、最近発見した凄いポータブルバッテリー。これを使えばすぐにでも電気が使えてしまいます。大容量ポータブルバッテリーのクオリティーが怖いほど上がってきています。
定格出力3,000W/瞬間出力6,000Wもあるので、ほとんどの家電は軽々動きます。
最大1600Wのソーラーパネルから給電できるのも驚きです!
また、最大2台まで接続でき、出力も倍になりエアコンすら楽に動かせます。
さらにさらに、、、EV充電可能という最高の機能もついてます。僅か1.7時間の間に満充電が可能。
EV充電ステーションは最近増えて、サービスエリアはもちろん、道の駅にもよく見かけます。これがあれば日本全国困らない!
ちょっと規格外すぎてヤバイですね。
使いやすさ、便利さはもちろん。
難しい施工が必要なくなることを考えたら大きい選択肢の一つです。
もし僕がキャンピングカーを作っている時にこの商品がでていたら、、、こっちを買ってたかも。
サブバッテリー自体も12v 200amp で10万円ほどします。 そこに、ソーラーパネルから給電する為の装置、インバーターなどなど、細かい必需品を足していったら結局これくらいの値段になってしまいます。
しかしながら、配線を全て自分でやることにもメリットは沢山あります。
・圧倒的自由度がある。
・仕組みをわかっているので故障しても手出しができる。
・そのまま家の電気や、山小屋の電気に応用できる。
・電気配線できる人、かっこいい
作業時間に余裕がある人、新しいことに挑戦したい人、自由にコンセントや照明を配置したい人へ詳細の記事を書きました。
手順⑧:水道の取り付け
このプロセスは非常にシンプルです。
以下のような順序で取り付けていきます。
僕たちは、タンク60リットル、飲料水はペットボトルに入れ20リットルほど積んでいます。
2人で節水しながら自炊をして洗い物などすると、3日〜4日ほどでなくなります。
マイクロバスは24Vなので、ポンプも24vで稼働させています。
普通車は12vなので、12vで稼働するポンプを入れます。
アキュミュレーターは水圧によって電気を使わず水を流す装置になります。
ポンプのみでも稼働すると思いますが、電気の節約、水量の安定性から取り入れました。
蛇口は基本的になんでも稼働します。
ポンプがうるさいので、蛇口の横にスイッチをつけ稼働させる時だけonにする方法が好ましいです。
排水タンクは同じく60リットル。
洗剤や油などは流さないようにして、排水をどこに流しても問題ないように使用しています。
水道の取り付けのより詳しい記事も近々書きますねー!
手順⑨:内装の制作
内装の家具作りは、自作キャンピングカー製作の中でも楽しい作業の1つです!
そして1番個性が分かりやすくでるのもこの内装製作ですね。
ソファベットを作る人、食卓を作る人、キッチンを作る人、それぞれ全く違う作業になります。
共通するのは根太の位置にビスを打ち、骨組みを固定する。
その骨組みに合板などを貼っていき、形にしていきます。
板張の上から根太の位置が分からなくなってしまいがちなので、印をつけておきます。
キッチンを作る場合は、【大工さん、家のキッチンを作る】などのYoutubeを見ながら勉強できます。
ほとんど家の家具作りと同じ作業なので、参考にできる映像はたくさんあります。
僕たちの自作キャンピングカー製作もそれぞれの分野に分けて記事にしていきます。
ベット
ソファ周り
キッチン
前の壁
薪ストーブ
おまけ:構造変更、8ナンバー登録、車検について
構造変更について
構造変更とは、車の安全基準を満たす範囲でボディ外寸や乗車定員の変更を行う場合の手続きです。
自作キャンピングカーは大きく内装を改造することになるので、ほとんどの場合必須になってきます。
僕たちは車体に穴をあけ薪ストーブを入れたので、沢山の人から構造変更よく通ったね。と言われます。
もちろん僕たちもかなり不安でした。
なので、作業をする前に3回陸運局に行きました。
そこで、自分たちが作ろうとしている車内の絵、手書きの図面、気をつけた方がいいことなど事細かく聞きました。
3回もいくと陸運局員が覚えてくれるので、テストの時はめちゃめちゃスムーズに行きました。
8ナンバーについて
8ナンバー(キャンピングカー)登録をしたい場合は細かい決まりがいくつかあります。
「調理台等を利用するための床面から上方には有効高さ1,600mm(調理台等の上面が、これを利用するための床面から上方に850mm以下の場合にあっては1,200mm)以上の空間を有していること」
「乗車定員の3分の1以上(端数は切り捨てることとし、乗車定員2人以下の自動車にあっては1人以上)の大人用就寝設備を有すること」
簡単に言うと、2人分の寝床があれば、乗車人数6人までOKでっせー!てことです。
引用元:国土交通省
その他にも細かな決まりはあるのでざっと読んでおくことをお勧めします。
その上で陸運局に相談すれば、もう怖いことはありません!!
8ナンバーのメリット
・車検が2年
・高速が普通車と同じ料金(マイクロバスサイズでもそうなんです)
デメリット
・自賠責保険の金額が普通車より高かい
・8ナンバー車の加入を認めていない任意保険が多いために保険料が割高になることがある
自分にとってお得になる方で登録することが良いですね。
車検について
車検についても陸運局に行けば、書類の書き方など全て丁寧に教えてくれます。
僕たちは事前にテスターと呼ばれる、車検とほとんど同じテストをしてくれる場所に行きました。
陸運局周辺に必ずあるはずです。
事前に問題点が見つかれば修理して、車検をなるべくスムーズに終えることができます。
まとめ:自作キャンピングカーで楽しい時間を!
以上で自作キャンピングカーの作り方は終わりです。お疲れ様でした
万が一この通りにやったけどわからない! という場合はinstagram「#bohemianlife」までご質問ください
より細かな施工に関しては順次解説していければと思います!
おわりっ