車に住むことに何を求めているか

当時、夏休みに知らない土地へと足を踏み入れたとき、心に沸き上がるワクワクとドキドキは今でも鮮明に覚えています。

現代はGoogleマップがあるため、目的地をピンで指定すれば道順を教えてくれますし、食べログで美味しいお店を探すこともできます。しかし、そうした便利なアプリで旅行をすると、子供の頃に感じたようなドキドキやワクワクを感じることはできるでしょうか?

もし、時間を気にせず、思いついたままに動けたらどうでしょうか?その瞬間に感じる感情に従って、自分の行動を自由自在にできるとしたら、今の僕たちにとって、本当に大切なことに出会えるかもしれません。

そんな自由な旅ができるのは、今しかないかもしれないのです。

私自身、かつて映像カメラマンとして働いていた頃、芸能人を撮影するという華やかな世界に身を置いていました。
しかし、部活帰りに友人と牛丼屋に行き、牛丼にごまドレッシングをかけるのが美味しいかなど、くだらない話をしているときが、本当に楽しかったのです。
稼いで欲しいものを買えることや、有名企業で働いたことを誇ることなどは、自分自身が本当に幸せを感じることとは全く違うものであることに、ある時気づきました。

そんなときに偶然再会した南米で一緒に旅をした友人が、車に住みながら日本中を旅していると聞きました。

彼が言うには、それがVANLIFEと呼ばれる生き方なのだそうです。

そんな自由な生き方があることを知り、私の魂は熱くなりました。

生活の不安やお金の不安を考える前に、自分自身が本当に望んでいることに決心がつきました。

日本を一周したいわけではありませんし、観光が目的でもありません。

ただ、美しい星空を見たいと思うのです。

自由に動き、自分自身の気持ちに従って行動し、同じ気持ちを持った友人と一緒に過ごせたら、どんなに豊かな時間を過ごせることでしょうか。